Ninja250でゆく林道【宇連集落】
例によって暇なので、かねてより気になっていた愛知の廃村、宇連集落に行くことにした。
宇連集落は愛知県設楽町の奥深く、鳳来湖宇連ダムの更に先にある。
高度経済成長期から人口の流出が止まらず廃村に追い込まれたようだ。
宇連ダムを越すと建物は遊漁券売り場くらいしかなく、急に道が悪くなる。
宇連集落入口で一枚。
看板が倒れていて荒廃感が際立っている。この前の台風で通れるか心配であったがなんとか行けそうである。進入禁止は見なかったことにした。
Ninja250rはオフロードバイクではないのでさすがに途中から道が悪くきつくなってきた。圏外の山奥で1人で谷に落ちたら死を覚悟しなければならないので、ここからバイクを停めて徒歩。
北へ続く道と南へ続く道があったが、北へと進むことにした。
5分ほど歩くと開けた場所が見えてきた。
廃墟ではあるが、なんとなくまだ誰か住んでいるような佇まいであった。地面には鹿の糞がいたるところに落ちていた。
中に入るのははばかられたが、扉のガラスが割れていたので中を覗いてみる。
中には入らなかったが扉からは古い匂いが漂ってきた。急ぎで追い出されたわけでもないだろうに、時が止まっているように生活感があるのはなぜだろうか。
家の裏には謎の石像?と祠があった。
昭和五十八年とある。この家に住んでいた人は廃村になる直前まで残っていたのかもしれない。
家の前には雨量計があった。鳳来湖に流れ込む川がすぐ横にあるので降水量を把握したいのだろうか。
廃屋を後にしてさらに奥へ進む。この時点で16時半前。かなり日が傾いているので先を急ぐ。
諏訪神社。鳥居は塩ビパイプで作ってあり、左上がかけてしまっている。とはいえ締め縄はまだ新しいのでやはり未だに管理している人がいるらしい。
豊川上流域 そーなんだ!によるとこの諏訪神社は西暦700年過ぎに信州諏訪から勧請したらしいが1300年前からあるというのは本当だろうか。
参拝を終えた後、日がものすごい勢いで落ちていることに気づいて小走りでバイクを停めた場所まで戻った。
バイクを停めた場所から南へ登ると山小屋や廃校があるらしい。今回は日没が迫っていたため行かなかった。落石がかなりひどいが、道は大丈夫だろうか。
すでに暗くなっていたが三脚を持っていたので鳳来湖の奥の写真を撮ることができた。あまりの山の奥深さに畏れを感じつつ宇連集落を後にした。